人の都合の美しさとか、清潔さとか。
チキントラクターや鶏のこと、人の暮らしとの関わり合い方をいつも考えていると、そんなものに何の価値があるのかと、しばしば考えるんです。
自然にあるものに敵わないというか、人工的に作ってしまうことに違和感があるんです。
だからチキントラクターを新しく設計したりする時も、標準仕様を守って仕上げてゆく時も、自然界にあって違和感がないことも、鶏が選んでくれる条件だと思ってやってるんです。
ここでこんな話を書いても、別に興味を持たれることもないように思うんですけど、作り手として最も大切なことだと思ってるんですよ。ほんと、こんな頑固親父になるとは思ってなかった。笑
去年の6月に卵から孵ったメスのアヒル、チャイはうちが古巣です。
その後、ほかの農場で仲間入りできなかったオスのまると出会ったら、相性が良くていつも一緒にいるコンビになったということです。
もう半年も会ってないんですけど、古巣とそこのオヤジは覚えてくれたみたいです。
うろちょろ見回って確かめて、あの夏の日も思い出してるようにも見えました。
ビオトープというのをご存知の方も多いと思うんですが、水辺のイメージをされる方も多いようですね。
正確には「生物の生息場所」という意味の言葉ですが、今現在いる新潟県十日町市のような豪雪地帯では、田んぼも雪に埋もれてしまうので、その中で水が流れ込んだりする場所は、野鳥などが集まるビオトープになるんです。
土の上に水が溜まるだけで、そこは栄養豊富なビオトープで、野鳥も動物も集まってくるんですよ。
うちはチキントラクターを片付けて、屋根の下で鶏たちに越冬してもらってます。
コンクリートの上に15〜20cm、籾殻と蕎麦殻に竹の粉や酵素堆肥を混ぜて、自然に近づける目的で微生物の居場所を用意して、鶏に過ごしてもらいます。
そこにチャイとまるがやってきて、なんやら初めてきたわけではないような、居心地の良い居場所でうっとりしてくれてる。
そんな姿を見て、ちょっとでも自然のビオトープに近づけてるように感じて、とても嬉しくなりました。
YouTubeでもご紹介しましたので、気になる方はどうぞご覧になって下さい。