皆さん、暑中お見舞い申し上げます。
今年は6月から異常気象が始まり、高気温が続きましたよね。梅雨が来てしっかり土壌を潤わせてくれていると感じてたら、短い期間で明けてしまい、突然、酷暑が始まって一気にダメージを受けるという夏の始まり。。。
気がつくと7月も半分を過ぎました。
おかげさまでチキントラクターの製作や発酵飼料の仕込みと、忙しくさせていただいております。
暑くてバテそうな時、仕事の効率も悪くなるのを感じていて、単純に「頭が回ってない」なんて言いますけど、そういう時ほどしっかり確実に進めることが大事になります。
チキントラクターを製造販売するにあたっては、材料がいくらでもあるわけではありません。ACQ剤による防腐処理も精度良く浸透したものは安いものではないですし、利益率はかなり低いので赤字を避けることを考えると材料の無駄使いは絶対NGなんです。
今日は『材料を率(そつ)なく使う』ということについて、少し触れてみたいと思います。
現在進行中のハイエンドモデルのトラス。屋根を受ける構造部分です。
ハイエンドモデルも、もちろんユーザーとそこに棲む鶏の都合を第一に考えて設計しています。
余裕のあるサイズでチキントラクターとして使うことを考えると、いろんなことが都合がいいモデルだと思います。
ただ、とくにこのトラスを構成する部材の加工についてはかなり無駄が出てしまうんです。
必要な屋根の大きさを築くのには仕方がないことなんですが、切り落としたものもACQ注入剤です。廃棄するにはもったいないですよね。
じつは私どものチキントラクターの端材は、7割程度は棄てることはせず小さい部材として利用しています。
インスタントで使い捨ての時代にはそれゆえに安価なものが求められていると思っています。今が都合良ければ来年壊れるものでも1万円以上でも買うなんて、考え方によっては高い買い物でしょ。
我々職人は“美しく丈夫なもの”を作り続けなければなりません。でも、それ以上に使う道具や使う材料の扱い方、そのための設計が大切だと思うんです。
丈夫さは分かりませんが、きれいに作るなんて時間をかけたら誰でもできるでしょ?
自然を思い木を伐採、製材して、モノづくりをするということは、木を殺して使ってやるわけではありません。新しい木製品として再び何十年も生き続けます。
そのための技術って率(そつ)から学ぶことが多い気がするんですよね。