肉になるために卵を産むために。ヒトのためだけに生まれてきたわけじゃない。
人間のエゴによる品種改良は、彼らにとって必ずしも“改良”ではない。
たくさんの鶏を目の前にしてそんなことを考えていると、ほんとに気が狂いそうになる時があります。
弊社マスコットブロイラーのポパイとオリーブは、日齢180を超えました。
オトナになって産卵し始めて、これまでに産んだそのほとんどが殻のない薄皮だけの水風船のようなもの。
果たしてこの筋肉マッチョ女子たちはちゃんと卵を産めるようになるんだろうか、、、。
もちろんそれは卵を産むまでに屠殺解体される鶏(ブロイラー)だから…。
だから? だから、卵を産まなくてもいいというのか。
SDGsのジェンダー平等とか、格差社会の問題とか。
知られていないことも含めて、世界にはいろんな、そして深刻な問題があるんでしょうけど、そういうこと以前にこういうところに目をつぶっていて何が多様性の尊重なのか。
利益を生むことは大事です。でも、それ以上に大事なことってありますよね。
鶏は卵を産みます。
でも、当たり前に産んでいるわけじゃない。
時々、そういうことを考えさせられるんです。
スーパーに行けば一年中、安い卵が積み上げられているのが当たり前。
物価の優等生?
誰がそんなことを言い出したのか。その裏で、鶏は窓のない鶏舎の中で、照明によって一日に2個の卵を産まされているわけです。
「物価の優等生」であるべきために不自然なことをやる人間ってどうなんでしょう。
私たちは日本だけは自然に逆らわずまともなことをやっていって欲しいと願うばかりです。