今日は農場の烏骨鶏について。
気温が高いこの時期は、採卵、繁殖、抱卵、育雛という目的ごとに4つのチキントラクターに分けています。
こちらは繁殖チームです。
左にいるのが父鶏、右側2羽が母鶏です。
昨日までオスがいたチキントラクターは、メスが卵を抱きはじめて10日ほど経ちます。
早ければ来週末あたりから天使のようなまぶしいヒヨコが現れます。
そして2ヶ月経つとこんなふうに育ちます。
オスは早朝(早い子は3時半とか)から鳴き始めますから住宅地などではよほど周囲の理解がないと飼うことは難しいと思いますが、たくさんのメスの中にオスが一羽いることでいろんな問題が解消してくれますし、交配をして有精卵を産み、ひよこを育てるという流れを見ていると、オスがいることがすごく“自然”だと感じます。
飼育されてる方はご存知だと思いますが、鶏のオスはただ交配するだけじゃなくて“種を残す”ことに大変忠実です。
メスや雛にエサを与えてやったり、夜は周囲を見張って自分のコロニーを守ります。
例えば天敵が襲ってきた時は自らを犠牲にしてメスや雛が逃げる時間を作ったりするんです。
その当たり前の行動に教えられることも少なくありません。
先ほどの2枚目の写真は、母鶏が卵を温めているところですが、何日もの間、飲まず食わずだき続け、動き回ったりしないので体が汚れてなんだかボロボロに見えてもただただ卵を温め続けます。
その姿はすごくエネルギッシュなオーラに包まれていて、生き様というものなのか強い意思を感じずにはいられません。
オスにはオスの、メスにはメスのしっかりとした役割があって、そのために生きている彼らの頑なな姿もできるだけたくさんの方に見ていただきたいなぁと思っています。
もちろん鶏なら何でもツガイで飼うとヒヨコが孵るかというとそういうわけではなく、採卵用に改良された鶏は、そのほとんどが卵を抱かないのですが、それはそれで考えさせられることがあるわけです。
日々感動と教訓を与えてくれる彼らには本当に感謝しかありません。