新潟県内も山のてっぺんがいよいよ白くなってきました。
昨日お伝えしたように鶏の世話や、飼料の仕入れなどの合間に冬支度を進めています。

今日は、チキントラクターで鶏の飼養を始めたい方に、どのように考えて進めていけばいいか、ご提案でもありますが、参考にしていただければと思います。

もちろんチキントラクターや生体（鶏）にお金もかかりますし、場合によっては準備するものがあったり、スタートしてからも予期せぬ出来事が発生した時のことなど、いろいろ考えて備えておくと安心だと思います。

とくについ先日、国内で発生した鳥インフルエンザを懸念されている方もいらっしゃるかもしれませんので、正しい知識や情報を得ることも大事だと思います。

私どもはチキントラクターによる自然養鶏を実践していますので、「チキントラクターが売れればいい。」とか、「売って終わり」ではなく、むしろそこから愛鶏家同士のお付き合いが始まると思っています。

これまで400件以上の実績がありますが、鶏のことや飼料について、チキントラクターの使い方などのほかに、鶏を飼っている上で出てくる様々な問題と対処などのご相談はいつでもお受けし、対応させていただいております。

もちろんチキントラクターの開発には、相当な時間をかけて実証実験をくり返し、初めてのお客様でも失敗がないように納得のいくものを作ってきました。
思っておられるよりシビアに作っているので、ご注文いただいた方のほとんどが驚かれているんです。
構造やビスの留め方、網の張り具合と固定方法など、ひとつひとつに理由があって手間をかけて作るわけですが、その工程をご覧いただくと販売価格が安いとおっしゃっていただくことが多いです。
選ばれる理由はそこにあると思っていて、だからこそ毎回、時間がかかっても妥協することなく製作しています。

怖いのは形にすることが簡単と思われがちなことです。
鶏小屋ってこんなもんでいいだろうとどんな木工屋も思ってることです。

私どもは前述のとおり、自然養鶏そのものをやっていて鶏舎や鶏の研究を常にし続けています。
鶏小屋やチキントラクターに求められる要素を知っています。
ただ単にフレームを組んで高い位置に産卵場所や寝床を作って、周囲を金網で囲んでおけばいいかというと、そんな簡単ではありません。

その理由は、鶏のために飼養者がどれだけのことをするべきか、ということになります。
先ほど書きましたように「形にするのは簡単」です。
でも、それが鶏にとってほんとにいいかどうか。そこがポイントです。

私どものチキントラクターは、設計段階で、こうすればかっこいいとか、ここまでやれば価格をあげられるという考えはまったくなく、あくまで鶏にとってどうかということを隅々まで考えています。
その上で、飼養される方の都合はどうかということになります。

こういうことを書かせていただくにも理由がありまして、インターネットで販売されてる鶏小屋のほとんどに疑問な箇所が見られるからなんです。

製作者はどこまで鶏のことを理解してるんだろう。お客様が使用される環境にどれだけ対応してるんだろう。と思うのは、まだマシなほうで、酷いものはちょっとカッコよくしておけば買う客がいるだろうという「売って終わり」のパターン。動物愛護とか、福祉養鶏なんてものはどうでもいい。ということなのでしょうね。

金額の代償ではなくて、いいものかどうか。
野生動物の襲撃は一瞬でめちゃくちゃに壊されてしまうものに何万円も支払いますか？

私どもには伝えたいことがあります。

こういう鶏の姿を見てお使いになるご家族でどんな会話が生まれるんだろう。どんなやさしい気持ちを感じていただけるだろうと、考えています。
どこかでも書きましたが、世界の平和というものが、その先にあると考えています。

例えば、「うちのような環境でチキントラクターが使えるだろうか。」という方も一度、ご連絡ください。
私どものお客様にはいろんな環境でお使いいただいてる方がいらっしゃいます。

例えば、東京都内の新宿のマンションのベランダでお使いの方や、東北や山陰などの「ポツンと一軒家」的な環境の方もいらっしゃいまして、そのどちらにも鶏にとって天敵動物がいます。

私たちがお伝えしたいメッセージは、鶏にとって安心できる棲み家であること、野生動物から鶏を守ることは絶対条件として考えています。

その上で飼料の作り方や考え方、チキントラクターの活用法などのお話ができるわけですね。

D.I.Y.でチャレンジしたい方には、大事なポイントをお伝えしたり、金物、木材など資材全般の準備のお手伝いもしています。
製材所で指定寸法に加工された木材に特別な方法で防腐処理をするなど、お金がかかりそうですが、間違いなく安心なものを揃えることができますし、弊社で製作するのとまったく同じようにはいかないにしてもポイントを抑えることでより近い完成度、さらにご自身で作られる満足度と達成感はなかなかのものだと思います。

あとは全体的なご予算を伺ってどこまで満足できるチキントラクターを用意できるのか。
ご予算を伺ってそれをもとに設計してみるということも弊社では行っています。
限度はありますが、「できない」という返事は基本的にしませんので、一度お声がけいただくのもいいかもしれませんよ。

失敗のないやり方がありますので、なんでもご相談ください。